2023-03-07 解毒 短い書き散らし 体内の毒が抜けていく感覚がある いや、毒ではない 一度たりとも、毒ではなかった 数年間この身体を傷ませ しかし縋っていたのだから 決して毒ではなかった もはやこの身体の構成素であり 軽くなっていくような 別の人間へ成っていくような なんとも言い難い感覚がある 言葉を書き続けるために この手を紙に押さえつけた あの鉛が消えていく これからどこまで浮かんでいくだろうか もう不安だけでは 解毒は止められない