真似事

暮らしがしたい

 

休日は昼頃に起き

少しいい、貰い物のコーヒーを淹れる

隣で眠る誰かを起こし

狭いキッチンでお昼ご飯を作る

きっと、何かいい香りがしていて

美味しいね、と呟く

 

それから、

 

それから?

 

洗い物をしよう

あ、と声が漏れて

左手から皿が滑り落ちる

新品みたいに真っ白で

掴めない

シンクに転げたそれを

ただ見つめている