ほどけてく

7/28に投稿された新曲『ほどけてく』について

この楽曲はフランスの小説家/哲学者 アルベール・カミュによる「不条理」の哲学思想を参考に書いた曲です。

※自分の中で再構築して書いたものなので、そのまま彼の思想という訳ではありません。

 

 

不条理な海

それは世界と僕を断絶するもの

それは世界と僕の唯一の繋がり

 

受け入れずに浮かんでいれば

それはそれで幸せなのかもしれない

揺らぐ足元には

世界を繋ぎ止めたいくつもの言葉が絡まっている

きっといつか分かり合えるまで

解けないように、と 縋っている

 

もし全てが紛い物ならば

この世界の本当の形を、君の本当の心を

見てみたいと思った

知れもしないと分かりながら

僕と世界との糸を解くために

水底へ深く沈みつづける

 

いつか

1つになろうね

眠り

眠ること

 

意識が離れていくのをただじっと待ち

意識的に無意識へ向かう行為

眠ることはあまり好きじゃない

たったの5分だったり、5時間だったり

同じ速度の秒針を聴いているはずだけど

ここに規則と秩序はない

とにかく意識が離れるまで待つしかない

 

それでも時には眠りを渇望する

意識下の自分のために

何からも傷つけられない無意識の籠へ入る

眠りは一種の時間薬だと思う

正しさを欲求するには

自分の意識はあまりにも脆すぎるから

時間薬を必要とする

強くはなれない

 

 

 

自分の中だけにある眠りは

こうも黒々とした影を落としている

 

 

それでもあなたには

どうか安らかに、健やかに眠っていてと

心からの愛を込めている

逃げてしまいたいような

優しいだけじゃない世界で

あなたがただ

その心が休まったばかりに眠りにつくなら

それでいい

 

おやすみなさい